幸山研究室
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最終更新日:2001年11月14日

配布資料を記載

第4回 放送大学SCS双方向クラス
数学と「情報化」の波

SCS双方向クラスとは.....

 衛星を利用して全国各地を結んで行う遠隔授業です。千葉の放送大学本部から全国に向けリアルタイムで授業を発信します。各会揚ではその模様をモニターを通して視聴しますが、テレビのようにただ視聴するだけではなく、参加者が講師に質問したりするなど、双 方向でのやりとりが可能です。皆さんの参加をお待ちしています。

講師:放送大学教授 長岡亮介
日時:平成12年5月24日(水)14:45〜16:15

講義概要

 本講義では、「必要なものは鉛筆と紙だけ」という言葉に象徴されてきた数学において、近年のコンピュータの発達がもたらしている大きな変革の波を

  • コンピュータによるグラフィックス
  • コンピュータによる文書処理
  • コンピュータによる数式処理
  • コンピュータによる実験

などについて基本的な話題を概括的に紹介し、“インターネット”がこれほど普及した現在ですら必ずしも多くの人に共有されていない、数学的処理におけるコンピュータ(=計算機)の役割を考えてもらう小さな機会としたい。微積分(たとえば、べき級数展開)や線形代数(たとえば固有値)など大学の数学に関する基礎的予備知識はあるに越したことはないが、この講義の中心主題に積極的に参加するために必須というわけではない。同様にコンピュータに関する経験や基礎知識もあると理解の速さと探さが違ってくるであろうが、講義に参加するために必須というものではない。というのも、本講義の第一の狙いは、SCSという新しいメディアを、論理的な納得を必須とする厳密科学の教育に活用する可能性を探ることにあるからである。したがって講義の参加者には、通常の数学の理解の他に、否、むしろそれ以上に

  • 黒板、コンピュータ出力、その他、提示教材の種類に応じた分かりやすさ、聴きやすさ、理解しやすさの比較
  • 新方向的情報交換(質疑応答)の可能性

などについて意見、批判、建設的提言を積極的に出してくれることが期待される。新しいメディアの肯定的または否定的な可能性に関心のある学生諸君の積極的な貢献をいただければと思う。

講師紹介

長岡 亮介 (ながおか りょうすけ)
1947年長野生まれ 東京大学大学院理学系研究科修了
津田塾大学助教授、大東文化大学教授を経て、現在、放送大学教授。
専門分野は数学史、数学思想史。
主な著書に「線形代数学−入門と展望」(プレーン出版) 「ニュートン自然哲学の系譜」(平凡社) 等がある。



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