線形代数学序論 2004

授業科目名:線形代数学序論(Introductory Lecture on Linear Algebra) (授業コード:14041)

授業科目区分:専門基礎科目

対象学生:理学部 数学科 1年次生

担当教員:久保 文夫 (KUBO Fumio), 連絡先:電子メール

学期:前期, 単位数:2単位

■ 授業概要(目的・ねらい)

線形代数学及び多重線形代数学の初等的な部分を紹介し，「線形代数学序論演習」での演習と併せて行列及び行列式の初等的な計算方法に習熟させ且つ初等的な理論展開を理解させる．

■ 授業方法

概ね板書による講義．

■ 理解度達成目標

1. 行列演算各種の定義やその初等的な性質に習熟し論理的に初等的な理論を展開できること．
2. 連立方程式を行列表現し線形変換の性質として解の状態を判定できること．
3. 行列式のの定義やその初等的な性質に習熟し論理的に理論を展開できること．

■ 授業計画(授業スケジュ−ルと内容)

1. (04.14終了) Orientation
2. (04.21終了) 数・演算
3. (04.28終了) 行列の計算--1 （加法とスカラー培）
4. (05.12終了)行列の計算--2 （乗法と共軛転置）
5. (05.19-26終了)線形「変換」としての行列
6. (05.26-06.02終了)線形方程式の行列表現 （方程式と解）
7. (06.09終了)Intermezzo
8. (06.16-0623終了)正則行列の逆行列（定義と計算）
9. (06.30終了)置換とその偶奇 （定義と偶奇の計算）
10. (07.07終了)行列式の計算--1 （定義と計算例）
11. (07.14終了)行列式の計算--2 （交代多重線形性）
12. 行列式の計算--3 （余因子と乗法性）(後期授業にシフト)
13. 解の判定とクラメルの公式 (後期授業にシフト)
14. 期末試験(2004.07.21実施予定), 問題と解答例(07.21).
15. Evaluation Meeting(2004.07.28実施) [授業評価アンケート集計結果]

■ キーワード

■ 成績評価方法: 出席（15）＋小テスト成績（25）＋期末試験成績（60）の総合判定．

■ 履修上の注意

線形代数学に限らず数学のいかなる分野でも講義を聞きっぱなしにしただけでは何も身に付かない．自ら紙と鉛筆を持って，計算し，証明し，論理構成を変更してよりよい理論展開を自ら創り出す努力を惜しんではならない．

■ 教材(使用テキスト)

• 参考書 J.H.M. Wedderburn, Lectures on Matrices, American Mathematical Society, 1934, Providence, ISBN:0-8218-3204-2. (学内から American Mathematical Societyの AMS Books OnlineにアクセスすればPDFファイルをダウンロードできる．)
• 参考書（是非購入を勧める）　　　佐藤文広 著，「これだけは知っておきたい数学ビギナーズマニュアル」，日本評論社， 1994，ISBN 4-535-78208-3 C3041：表紙の写真

  初学者は数学の講義が記号の羅列に見えてくるものである．また，数学を専攻するものにとっての独特の言いまわしがなかなか講義を身近なものにさせない事もある．そういうときにこの一冊があれば．

■ 受講要件: 理学部数学科

オープン・クラス受講可否:可 / 単位互換受講可否:否

■ オフィスアワー（自由質問時間）:要アポイントメント

上記連絡先（電子メール）に質問内容のあらましを書いてアポイントメントを取ること．

必ず署名し, 内容が一目瞭然の表題をつけること．

携帯電話や外部プロヴァイダの電子メールは不可．必ず富山大学総合情報基盤センターのアカウントで電子メールを送信すること．(迷惑メールが多いのでそれ以外のアカウントからのメールは無視する．)

■ コメント

小テストの解答例など配布物は各自で上記リンクホームページ先アドレスから印刷して持参すること．

数学学習の支援に使えるMathematicaという「数式処理」ソフトウェアが富山大学総合情報基盤センターの端末機にインストールされている．利用は情報処理科目のテキストのほか次の図書を参考に：森谷良二 著，Mathematicaで数学を - 線形代数編 - ，海文堂，1993，ISBN 4-303-72800-4 C3041

■ その他

講義内容は参加する学生の質に応じてフレキシブルに変更する場合がある．

「線形代数学序論演習」（ 必修2単位： 1年前期，担当教官／久保文夫・幸山直人）と連携している．

■ リンク

• 線形代数学序論演習 2004
• 幸山先生のページ
• American Mathematical Society and AMS Books Online
• 線形代数学序論 2004 の講義メモ|第1章--第6章|第8章|
• 講義Quizz(実施日) (PDF-file) 01(04.14)| 02(04.21)| 03(04.28)| 04(05.12)| 05(05.19)| 06(05.26)| 07(06.02)| 08(06.16)| 08(修正06.23)| 09(06.23)| 10(06.30レポート提出に振替[期限:07.01])| 11(07.07)| 12(07.14)| 期末試験:問題と解答例(07.21)| 演習期末試験:問題と解答例(07.22).
• 合格だった人へ
• 不合格だった人へ
• 演習用問題集 (PDF-file) 01(04.15配布)| 02(04.22配布)| 03(05.12配布)| 03改訂版(06.03配布)| 04(05.20配布)| 05(06.02配布)| 07(06.16配布)| 08(07.01配布)| 09(07.07配布)| 10(08.20配布)
• 1回目の講義の参考 (PDF-file)(2004.04.27配布)
• 演習用問題集01の参考に (PDF-file)(2004.04.22配布)
• 演習用問題集01の参考に[その2](PDF-file)(2004.05.13配布)
• 演習用問題集03, 05の参考に(PDF-file)(2004.06.30配布)
• 8節の講義の配布資料 (PDF-file)(2004.06.30配布)
• 9節の講義の参考 (PDF-file)(2004.05.19配布)
• 演習Quizz(実施日) (PDF-file) 01(04.15)| 02(04.22)| 03(05.06)| 04(05.13)| 05(05.20)| 06(06.03)| 07(06.10)| 07(修正06.11)| 08(06.17)| 09(06.24)| 10(07.01)| 11(07.08)| 12(07.15).
• 無から自然数を作る方法(PDF-file)
• 質問のあった事項に関して:
  • 実数論の参考書(web-page)
  • 円周率に関する読み物(web-page)
  • 量子力学の参考書(web-page)
  • 数学史の参考書(web-page)
  • Chronological List of Mathematicians(web-page in USA)
  • The MacTutor History of Mathematics archive(web-page in UK)| Indexes of Biographies| Names beginning with C
  • 日本数学会(入会申込書は数学教室にある)
  • 日本応用数理学会(Web page から入会可能)
  • 日本数学教育学会
  • 日本数学教育協議会
  • 「日本理学書総目録2004」の表紙.　現在書店で手に入る数学関係の書物はここにリストアップされている. 理学書総目録は生協や書店で手に入る.
  • 夏休みに薦める線形代数学の本
• ギリシャ文字(PDF)| 書き方(PDF)| Penmanship(pp. 1-3)(PDF)
• 数学でのアクセント記号
• 総和記号Σについて(from S.K. Berberian, ``Introduction to Hilbert space'')
• ユークリッド幾何に関わる行列式(平面幾何)
• 整数の加減乗除の練習問題 (PDF-file):
  • 整数の加減乗算(1000題, 略解付)
  • 整数の除法(1000題, 略解付)
• 有理数の加減乗除の練習問題 (PDF-file):
  • 有理数の加減乗除算(1000題, 略解付)
• 複素数の加減乗除の練習問題 (PDF-file):
  • 実部・虚部ともに整数のもの(1200題, 略解付)
  • 実部・虚部ともに有理数のもの(1200題, 略解付)
• 整数係数多項式の加減乗除の練習問題 (PDF-file):
  • 整数係数多項式の加減乗算(300題, 略解付)
  • 整数係数多項式の除法(500題, 略解付)
• 有理数係数多項式の加減乗除の練習問題 (PDF-file):
  • 有理数係数多項式の加減乗算(500題, 略解付)
• 型の揃った行列 A, B が与えられたとき A+B, A-B を求める練習問題 (PDF-file):
  • 整数を要素とするもの(1000題, 略解付)
  • 有理数を要素とするもの(500題, 略解付)
  • 要素の実部・虚部が整数のもの(500題, 略解付)
  • 要素の実部・虚部が有理数のもの(250題, 略解付)
  • 多項式を要素とするもの(500題, 略解付)
• 型の揃った行列 A₁, A₂, ..., A_n 及びスカラーλ₁, λ₂, ..., λ_nが与えられたとき λ₁A₁ + λ₂A₂ + ... + λ_nA_n を求める練習問題 (PDF-file):
• 行列A,Bが与えられたときAB,BAを求める練習問題 (PDF-file): 問題， 略解， 解答(100題)
• n×n行列Aが与えられたときA²,A³を求める練習問題 (PDF-file): 問題， 略解， 解答(200題)
• n×n行列Aが与えられたときA²,A³, ..., Aⁿを求める練習問題 (PDF-file):
  • 整数を要素とするもの(500題, 略解付)
  • 有理数を要素とするもの(500題, 略解付)
  • 要素の実部・虚部が整数のもの(300題, 略解付)
  • 要素の実部・虚部が有理数のもの(300題, 略解付)
• n×n行列Aが与えられたときλI_n - Aの逆行列を求める練習問題 (PDF-file):
  • 整数を要素とするもの(250題, 略解付)
  • 要素の実部・虚部が整数のもの(200題, 略解付)
• 3×3行列Aが与えられたとき置換による定義に従ってdet Aを求める練習問題 (PDF-file):
  • 整数を要素とするもの(500題, 略解付)
  • 要素の実部・虚部が整数のもの(250題, 略解付)
  • 要素が有理数＋有理数×√2の形のもの(250題, 略解付)
  • 要素が有理数＋有理数×√3の形のもの(250題, 略解付)
• n×n行列Aが与えられたときdet Aを求める練習問題 (PDF-file):
  • 整数を要素とするもの(1000題, 略解付)
  • 有理数を要素とするもの(1000題, 略解付)
  • 要素の実部・虚部が整数のもの(1000題, 略解付)
  • 要素の実部・虚部が有理数のもの(1000題, 略解付)
• n×n行列Aが与えられたとき逆行列が存在するかどうかを判定し存在する場合に余因子行列と逆行列を求める練習問題 (PDF-file): 問題， 略解 (PDF-file)
• 正則行列を係数行列とする連立方程式の唯一解をCramerの公式を用いて求める練習問題 (PDF-file): 問題， 略解(214題)
• 2文字から8文字の置換全体(HTML)|n次置換行列(n <= 7)全体(PDF)
• Exercises of Numerical Manipulations in DVI-files